暖かな陽気になりました。 4月はまさにリフォーム日和、守谷市K邸の工事が始まりました。 今回は冬の寒さも記憶に近いので、床工事に絡めて急遽床暖房工事も行うことにしました。 床暖房工事を行うにしても熱源、施工方法など様々な選択があり迷う方も多いと思います。 例:熱源(電気、ガス、灯油、ヒートポンプ他) 施工方法(温水パネル、暖房シート、蓄熱式他) 施工業者やメーカーですら他社の商品や施工システムに疎いのだからそれも当然でしょう。 生活スタイルや環境、建物の構造などを踏まえて適切な選択と提案のできる施工業者選びが大切です。 今回のK邸では温水パネルとヒートポンプの組み合わせを選択しました。 温水パネルも様々ありますが、当社がよく使うのは自由度が高いT社のパネルです。 この『自由度』という言葉、実はとても大切なんです。 やっとここから本題です。 床暖房メーカーのカタログの多くは、『居室の端は家具などを置くため一般的に50㎝ほど逃がしてパネルを敷くのが理想で推奨敷設率(室内面積における床暖パネル占有率)約70%』と記載されています。 しかしこれを鵜呑みにするのは大変危険です。 なぜなら、実際には計画されるお部屋の大きさや形はそれぞれ違いますし、メーカーで用意されるパネルも大小5種類程のため上手に組み合わせても実際の敷設率は60%くらいにしかならないのが実情だからです。 仮にうまく70%に達したとしても果たしてそれで充分か? 答えは『ノー』です。 工事を依頼される多くの方は床暖房の生活経験がありませんので、自分のいる部分が暖かければ先ず満足し、それでも寒い時はエアコンをつけることで納得します。 これでは高価なホットカーペットも呼ばれても仕方ありません。 当社のお客様は冬の間中シャツ姿で暮らしています。 冬を通して床暖房以外(エアコン等)の補助暖房を必要としません。 床暖パネルの敷設率は90~95%、部屋の隅々まで敷き込みます。 現場で加工可能な自由度の高いパネルならではの成せる業です。 このようなお話をすると『家具等の空きスペースがなくても大丈夫なの?』 という質問をいただきます。 答えは、『大丈夫です』 家具が傷む、ピアノがダメになるなどの心配があるかもしれませんが、 (実際にメーカーでは万が一のクレームを避けるためそのような説明をしています) 家具、ピアノの多くは点で支えており、ほんのわずかな隙間で熱の放出が充分可能ですし、 それらの荷重でパネルが破損することもありません。 実際に当社の過去の施工例においてもそのような問題はありません。 (※ちなみに私の家は100%敷設率でピアノも置いています。) 敷設率70%⇒90%この差が室内温暖環境を大きく左右します。 直に床に触れる心地良い暖かさ、それでいてどこにいても温度ムラの少ない輻射熱の室内空間。 『一度味わったら“ない生活”が不快にさえ感じてしまう』 本物の床暖房を知った方の共通の思いです。 最後に。 できることなら、廊下、洗面所、トイレなど、なるべく1階部分全てに敷き込むことをお奨めします。 LDKなどのメインスペースに敷く手間に少し加えただけなので、パネル代も施工コストも大きく変わるものではありません。 また以前より普及も進み価格も大幅に下がってきています。 1階のどこにいても快適な温暖環境は、味わった方しかわからないとても快適な空間です。 せっかくの床暖房工事、検討されてはいかがでしょうか。 壁と床暖パネルに隙間を作りません 壁の隅にまで床暖パネルを配置 室内全体に床暖パネルを配置